安全担当者は置くべきか?

目次

トラック運送業界において、ドライバーの安全教育は重要な責務ですが、「安全担当者を専任で置くべきか」について悩む企業は少なくありません。ここでは、安全教育を行う上での課題や、専任担当者を配置する際のコストの悩み、そして外部リソースを活用した対策や事例を解説します。自社の体制を見直すヒントとしてご活用ください。

安全担当者を専任で置くメリットと兼任の課題

安全教育を推進するためには、推進役となる担当者の存在が不可欠です。しかし、企業の規模や人員配置の状況によって、専任者を置くか、他業務と兼任させるかは意見が分かれます。

専任担当者を置くメリット

  • 安全教育の計画から実行までを体系的に進められる
  • ドライバー一人ひとりの運転傾向や健康状態を詳細に把握できる
  • 事故発生時の迅速な対応や再発防止策の策定に集中できる

兼任担当者で進める場合の課題

  • 運行管理や配車業務に追われ、教育の時間が削られやすい
  • 指導内容が形骸化し、ドライバーの安全意識向上につながりにくい
  • 担当者の負担が増加し、疲弊やモチベーション低下を招く恐れがある

安全教育担当者が抱える「専任者コスト」の悩み

専任の安全担当者を置くメリットは大きいものの、現実はコスト面でのハードルが存在します。具体的には、以下のような悩みが挙げられます。

  • 人件費の負担
    利益を直接生み出す部門ではないため、新たに人員を雇う人件費の確保が難しい傾向にあります。
  • 採用・育成のハードル
    安全衛生の知識を持ち、かつドライバーと信頼関係を築ける人材を採用・育成するには、時間と費用がかかります。
  • 費用対効果の見えにくさ
    事故削減という成果は重要ですが、短期的な売上として数値化しにくいため、コスト投下に踏み切れないケースが多く見られます。

専任者コストを抑えつつ安全教育を徹底する対策

専任の担当者を配置することが難しい場合でも、外部サービスやツールを上手く活用することで、効果的な安全教育を継続することが可能です。

外部の安全教育サービスの活用

安全教育の専門機関に研修や指導を委託する方法です。自社で専任者を雇うよりもコストを抑えつつ、専門的な知見に基づいた質の高い教育を実施できます。客観的な視点からの指導は、ドライバーの意識改革にも有効です。

eラーニングツールの導入

スマートフォンやタブレットで受講できるeラーニングシステムを導入することで、時間や場所を問わず教育を進められます。管理者は学習状況をシステム上で確認できるため、指導の負担を大きく軽減できます。

安全教育の課題を解決した改善事例

外部研修を活用し、管理者の負担を軽減

ある運送会社では、運行管理者が安全教育を兼任していましたが、業務過多により十分な指導ができていませんでした。そこで、外部の専門機関による実車指導と座学研修を定期的に導入。管理者は日常の簡単な声がけに注力できるようになり、負担を減らしながら社内の安全意識を高めることに成功しました。

eラーニングでシフト勤務ドライバーの教育を均一化

ドライバーの勤務時間がバラバラで、全員を集めた安全会議の開催が困難だった企業では、eラーニングを導入しました。各自の待機時間などを利用して学習を進められるようになり、教育の遅れを解消。知識の定着率が上がり、ヒヤリハットの報告件数も適正化されました。

自社に合った安全教育の体制づくりを

安全担当者を専任で置くべきか否かは、企業の状況によって答えが異なります。しかし、教育を疎かにすることは重大な事故リスクにつながります。外部委託やシステム導入といった選択肢も視野に入れ、自社に適した体制を検討してみてはいかがでしょうか。

おすすめの
トラックドライバー
安全教育サービスを見る

会社の状況別
トラックドライバー向け
安全教育サービス3選

教育に必要な内容は、ベテラン・初心者が多いか、あるいは勤務時間が異なりドライバー全員参加での研修が難しいといった現場の状況によって異なります。そこで今回は、それぞれの状況に合わせた3社を厳選。自社にフィットするサービスをご紹介します。

ベテランドライバー
が多い運送会社向け
例えば・・・
  • 慣れや慢心から運転癖がついている
  • 経験ゆえに指導を受け入れない
TRYESサポート
アスア公式HP
引用元:アスア公式HP
https://tryesprogram.jp/tryes_support/
危険運転の癖を見抜き
事故率を下げる指導を行う

燃費データから、長年の経験の中で身につけてきた運転傾向を可視化。これらを事故データと照合することで、その運転がどんな事故につながりやすいかを判定できます。

運転の癖や判断の背景を対話をしながら把握し、その上で指導を行うため、納得感を持って受け止められ、これまで見過ごされていたリスクの改善へとつなげます。

勤務時間が違うドライバー
が多い運送会社向け
例えば・・・
  • シフトがばらつき全員が揃わない
  • ドライバーの直行直帰が多く会社に来ない
トラッククエスト
シータイム公式HP
引用元:シータイム公式HP
https://truckquest.jp/
1本5分の短尺動画で
場所・時間を問わず受講可能

1本5分の短尺動画のため、仕事の合間にテンポよく学べ、まとまった時間の確保が難しい現場でも集中力を切らさず着実に受講を進められます。

ゲーム感覚で攻略していくクエスト形式の構成が、一般的なeラーニングの単調さを解消。飽きることなく、安全知識を積み上げることが可能です。

初心者ドライバー
が多い運送会社向け
例えば・・・
  • トラックの運転にまだ慣れていない
  • 事故の兆候を察知できない
人と安全研究所
人と安全研究所公式HP
画像引用元:人と安全研究所公式HP
https://hito-anzen.com/index.html
専門指導員が実車指導し
課題をその場で矯正

自社車両で行う実務研修により、事故が多発するバック時や構内走行における「車両の死角」を実体験。危険を未然に防ぐための安全確認の手順を身に付けます。

交通心理士の資格を持つ講師が、初心者が陥りやすい確認漏れをその場で修正。
実務における事故リスクを回避できる状態へと導きます。